住理工商事株式会社

発泡スチロールQ&A

化粧型枠モールドスターTSS/シビルには発泡スチロールが使用されています。環境問題が何かと話題に上る昨今、皆様方も発泡スチロールについて様々な情報を耳にされることと思います。そこで今回はモールドスターTSS/シビルの安全性を今一度確認するために、発泡スチロールについてご説明いたします。

発泡スチロールの成分は?

炭素と水素から出来ています。発泡スチロールはブタンなどの炭化水素系の発泡剤を閉じ込めた、直径1mm程度のポリスチレンの粒(「ビーズ」:ビーズ法発泡スチロール)が原料です。
これをスチームで加熱して50倍程度に膨らませ、金型に入れて成形品にします。
したがって、発泡スチロールの成分は炭素と水素だけで特に有害な成分は含まれていません。ちなみに世間での誤った情報として、製造段階でフロンが使用されているという話がありますが、発泡剤は炭化水素系のものであり、歴史的にもフロンが使用されたことはありません。

燃やすとどうなるのか?

成分が炭素と水素ですから完全燃焼すると全て炭酸ガスと水になり、有害物質は発生しません。 発泡スチロールは燃える時に多量の空気を必要とするため、不完全燃焼して煤(すす)を発生することがありますが、煤自体は炭素の微粒子なので特に有害な物質ではありません。 また、空気を十分送り込める廃棄物用の焼却炉では完全燃焼させることができます。

ダイオキシンは発生するのか?

ダイオキシンは炭素・水素・塩素が反応して生成される物質です。発泡スチロールは塩素を含まない物質ですから単独で燃やせば理論的にはダイオキシンは発生しません。大気中にも微量の塩分があるためそれと反応して生成する可能性は否定できませんが、協会が外部研究機関に委託して行った燃焼試験ではダイオキシンは検出されませんでした。 また実証炉においても、国の定める条件で、微量の塩分が付着した使用済み発泡スチロールを燃焼した結果は、国の規制値(平成14年:10ng/立方メートル)の3/1000という極めて低い値が出ています。

環境ホルモンは含まれているのか?

発泡スチロールにはスチレンのダリマーやトリマーがごく微量含まれていますが、これにエストロゲン(女性ホルモン作用)があるのではないかと思っている方がいます。 これについて日本スチレン工業会では権威ある中立試験機関であるオランダのTNO(応用科学研究機関)に試験を依頼した結果、エストロゲン性はないとの報告を受けたと発表しています。また厚生省も「ポリスチレン製品の安全性については、直ちに国が特別の措置をとる必要は認められない。」との見解を示しています。